自分の睡眠に満足しておらず、眠りが浅い、眠れないという悩みを抱える人が増えており、その結果として不眠症や睡眠障害と診断されるケースも増えています。
不眠症や睡眠障害は自然に治ることが難しいため、生活環境や睡眠習慣の改善、睡眠薬の投薬治療などが行われます。
まずは生活習慣の改善や睡眠習慣の指導が行われますが、それでも改善しない場合は必要に応じて睡眠薬が使用されます。
睡眠障害や不眠症の治療薬には様々な種類があります。脳の神経活動を全体的に抑制して眠りやすくするものや、体内時計の調整をサポートするメラトニンと同様の作用で夜型や睡眠のずれを改善するもの、目覚めを促すオレキシンの作用を抑えて眠りを促すものなどがあります。これらの治療薬は個々の体質や不眠の状態に合わせて選択されます。
ただし、睡眠薬には副作用があります。ふらつきや健忘、眠気の持続、作業効率の低下などが報告されており、特に服用直後や服用後1〜2時間はふらつきが起こりやすいと言われています。
睡眠薬を使用した後は、他の活動を行わずにすぐに寝床に入ることが重要です。また、毎日規則正しく服用することも大切であり、眠気を気にして不規則に服用すると効果が半減するばかりでなく、不眠状態を悪化させる可能性もあります。
睡眠薬を処方してもらう際は、医師の指導をしっかり受けることが重要です。心配事や不安な点は医師に伝えることも大切であり、正しい服用方法を理解することで睡眠障害や不眠症の改善に向けた一歩となります。